やっぱり映画!

ロッキーホラーショー(ライブ!)

70年代のイギリスのロックミュージカル、ロッキーホラーショー。アメリカでは、このカルト的な(という割にはよく知られている)映画は、参加者が歌い、踊り、映画とインタラクティブに交流する一大参加型イベントだと聞いていたので、ぜひ一度いってみたいと思っていました。

地味だけどさすがに首都、ワシントンDCにも、この映画を定期的に上映している映画館があります。以前、ショートフィルムフェスティバルでボランティアをしたE Street Cinemaです。

秋頃は2週間に1回、金曜と土曜の真夜中(午前0時開始!)に上映していて、ハロウィンの日に突撃したのですが、当日チケットを買おうとしたのはやはり甘く、Sold outで見られずじまいだったのでした。。そのときはハロウィンらしく、主人公のロッキー(金髪×筋肉ムキムキの青年)や、若き日のスーザン・サランドンが演じたジャネット(ほぼ半裸)のコスプレ(というか露出?)をした人がずらっと列をなしていて、迫力負けして退散してきました。

今年に入ってからは2週間に1回だった頻度がなぜか1回に減っていたので、オフシーズンにちがいないと踏んで再度チャレンジ。どこの映画館でも同じなのかどうかはわからないですが、E Street Cinemaでは、「シャドウキャスト」といわれる人たちが出演します。彼らは映画のスクリーンの前で、登場人物と同じ格好をして歌ったり踊ったりしてくれる人々。別にプロでなくてもある程度歌って踊れればキャストになれるみたいで、歌も踊りも決して上手とはいえない(ふとっちょの)男子女子が一所懸命踊ってました。あー、この、完璧じゃないのに出てきちゃう感じ、アメリカンでいいですね

ところで、この映画には、「この場面のときはこのしぐさをする」などのいろいろなお約束があります。結婚式の場面ではお米を投げたり、主人公カップルが雨に振られるときは新聞紙を頭にかけたり、パーティの場面でクラッカーを鳴らしたり。われわれは初挑戦だったので、事前にサイトでじっくり学習。もっていくものも少しずつ調達してました。

しかし、E Street Cinemaでは、こうした小道具は「持ち込み禁止」で、代わりに会場で小道具セット(prop bag)を2ドルで売っていることが判明。それから、お米やライター(ほんとはろうそくに火をつける場面で一緒にやるらしい)、水鉄砲も禁止。

小道具セットには、新聞紙、トランプ(どこかのタイミングで投げる)、ゴムの手袋(フランケン・フルター博士がぱちんぱちんとやるときに一緒にやる)、吹くとぴろぴろ音が鳴る紙の笛(パーティの場面)、トイレットペーパー(どこで使うの?)などなどが入っていました。

体験型イベントがお初の人は挙手させられ、その印としてキャストの人に赤い口紅でおでこにチェック印を描かれます。わたしたちももちろん、でっかく描かれました。この時点ですでに妙なテンションがあがってます。印を描かれてない人も結構いたのですが、彼らはリピーターってことですよね。すごいなあ。

この映画、はじめはノリノリの曲が多くてハイテンションに進むのですが、まあ、一緒に歌ったり踊ったりするにはちょうどいいですね。小物を投げたり、キャストのみなさんに促されて掛け合いをしたり、立ち上がって踊ったり(『Time Warp』って曲のところで)してるうちに疲れてくる&眠くなってくるので、残り1/3くらいは半目でうとうと。

もとの映画がお好きな方には一度体験してもらいたいです。わたしは映画を2回みただけで参加しましたが、「歌もせりふも全部覚えてる!」って友達もいます。ごくたまに日本でもやってるみたいなので、機会をみつけてぜひぜひ

あけましておめでとうございます!

あけましておめでとうございます

ワシントンDCは午後から雨~、な元旦でしたが、朝は寒くもなく、すっきりしたお天気でした。大晦日から元旦にかけて、わいわい年越し鍋も楽しんで、楽しい年のはじまりでございます。

今年の抱負は、

「きびきび

でいこうと思います!いろんな意味で。

あとは、DC2年目に突入しますので、旅行もしたいな。今までは、DC自体がNewだったのでお休みといえばDC探検だったのですが、そこそこ慣れてきたので。(とはいえ、DCの中でも未踏の「行ってみたい場所リスト」は日々長くなっていく一方…。奥が深いです。)

近場ではヴァージニアの温泉とペンシルバニアのスキー、ちょっと遠めではアイスランドの温泉(が、あるらしい)なんて話が出ています。なんだか語感だけでもわくわくしませんか?レイキャビク。きゃー

あとは、本日ナショナル・ギャラリー・オブ・アートのイベントをチェックしていたら、1月~2月と、ヴィスコンティ、デ・シーカをはじめとするイタリア映画巨匠の作品上映会がめじろおし。1940~50年代のネオリアリズモ特集です。『郵便配達は二度ベルを鳴らす』、『栄光の日々』、『自転車泥棒』、『靴みがき』などの定番も楽しみですが、特に楽しみなのが『ベリッシマ(Bellissima)』。娘を美少女コンテスト出そうと必死になるお母さんを題材にしたヴィスコンティ唯一のコメディ、という『リトル・ミス・サンシャイン』をほうふつとさせるストーリーというだけでもそそりますが、副監督がゼフィレッリ。どれだけきれいな影像なんだろう!と今からわくわくしています寒いDCの週末はシネマ通いになりそう☆

初映画はうさぎ年にちなんで、『Bunny O'Hare』という1971年の映画にしようかなと思ったのですが、デ・シーカの情報をインプットされてしまったのでここはやっぱり『ひまわり』でしょう!ということで、今からH Martで仕入れてきた梅酒を飲みながら、美しい影像と音楽に泣く予定。

そして、こちらは三が日とか関係ないので、ふつーに3日から仕事でございます…。ジャカルタでは2日からふつーに働いていたので、長年かけて進化したというべきか。

ではでは、みなさま今年もよろしくお願いいたします

クリスマスin DC

DCに来てはじめてのクリスマス。

当日の朝は、アパートの窓から、部屋の中にいるのに結晶がみてわかるくらい大きな雪がふわんふわん降っていて、これは本格的なホワイトクリスマスだーとよろこんでいたのに、その後、まったく積もらず。単なる寒い日とあいなりました。

夜は自称・無神論者のクリスチャン(しかもカトリック)の友だちにディナーにお呼ばれし、ターキーの丸焼き(スタッフィングも美味しかった!)を中心とするフルコースをいただいてきたのですが、スパークリングワインに赤ワイン、白ワイン、デザートワイン2種という明らかに自分のキャパを大幅に超えるアルコールを摂取してしまい、案の定いったん落ち、カメラを忘れてきました・・・。なので、いま、写真ありません。

さらに、今DC動物園では『Zoo Lights』なるイルミネーションのイベントをやっていて、行く予定だったんだけど、カメラがないので延期です。しょんぼり。

でも、クリスマシーな写真はぼちぼちありますので、まとめてUPしたいと思います

まずは、ヴァージニア州のリーズバーグのツリー。まだ秋ですっごく暑かったのに、すでにツリーが飾ってありました。

193_2

続いてニューヨークのMacy's前。って、これもDCじゃないけど。

237

右のキャラ、見たことあるけど思い出せない。。

一応サンタ帽かぶってます。

291

これもニューヨーク。ミッドタウンです。こういうライトアップ好き。

お次がやっとDCです。これなんの建物だかわかりますか…?

308

答えは、消防署でーす!この赤いファンキーなドアから、しょっちゅうサイレン鳴らしながら消防車が出動します。朝なので見えにくいですが、クリスマスリースも電飾も大きな靴下もついてます。ちなみに彼ら、夏は毎晩外にBBQセット出して、いい香りをふりまきながら肉焼いてました。。いつか、お皿とフォークを持って、さりげなく参加するのが夢です。

315

地元のピザやさんにもサンタさんが!ウクライナでもほぼ同じものを見た気がする。

316

当日はホワイトクリスマスではなかったのですが、5センチくらい雪が降った日もありました。キャピトル・ヒル(国会議事堂)近くで。

338

夕暮れ時のユニオン・ステーション。アムトラックが通ってる駅です。

339

駅の中にはクリスマスツリー♪きらきら

そして、いつもナショナル・ギャラリーへ向かう道にいるライオンママもクリスマス仕様です。

340

近現代美術があるほうのナショナルギャラリー・東館にはお菓子のおうちが。見えるかな?

344

近くで見るとこんな感じです。お子さまたちが近くでポーズして写真撮ってました。

341

連続ツリー。同じく東館にて。

350

この日はシネ・コンサート(ピアノの生演奏付無声映画)で『クリスマス・キャロル』目的で訪問したので、またもや行ったのは東館のみ。西館がどちらかといえばメインの美術館なので、西館にはもっとゴージャスなツリーがあったかもしれません。

映画は23分の短い作品でしたが、1914年の作品とは思えないほどよくできていて、ファンタジックでよかったです。今回のピアノはスコアなしの即興。演奏者はこれまたいつもの近所のカトリック大学の先生、Andrew Simpson氏。地元ではおなじみの方のようです。

390

もちろん、アパートにもツリー

そして、ちょっとうけてしまったのが、こちら。クリスマス・デコ車です!

391

「Frying Dog」というビールの販促車で、中からビールのケースを抱えたサンタさんが降りてきて、みんなに配ってくれました。(ミニカップケーキつき)おいしかった

423

最後はたべもの!ということで、クリスマス休暇に入る前に、オフィスのビルでふるまわれたランチ。ちょっとわかりづらいかもですが、パスタとサラダと、ラップロール(チキンとベジの2つ)、クッキーたちです。グループ会社の3社で会議室にあつまって、わいわい食べました

少しはこちらのクリスマスの様子が伝わるといいなーと思います。

当日の写真とZoo Lightsの写真は、カメラ奪回後に…

『The False Friend』著者トーク会

こんばんはー。今日DCに戻ってまいりました。お昼過ぎにアパートに着いて5時間ほど寝たらすっきりしたので、予定どおり『The False Friend 』の著者トーク会に参加。

…って書いてたら今、著者のMyla Goldberg女史が1メートルくらい左を通っていきました。耳が隠れるショートカットにメガネ、茶色の襟付きピンクのカットソーに『ヴィーナスの誕生』みたいな絵巻物風膝丈スカート、白いタイツにストラップつきの乙女靴。元祖・オリーブ少女みたいなファンシーないでだちです。

彼女は、日本で映画も公開された『綴り字のシーズン [DVD] 』(『Bee Season』。しかも主演がリチャード・ギア×ジュリエット・ビノシュ)の著者だし、人気あるのかなと思ったら本屋さんの中に100席ほど折りたたみいすが並べられた即席会場は、半分ちょっとしか埋まってなかった。前回の『Super Sad True Love Story: A Novel 』の著者の回が満席+立ち見わんさか、だったのでちょっと拍子抜けしました。

(以下ねたばれありなのでご注意ください)

Q&Aセッションはほとんどがこの本のテーマである「子どものいじめ」について。いじめは昔からあったが最近はネット経由でいじめたりするのでいじめる側・いじめられる側の顔が見えなくなっていること、今も昔もいじめている側にはそんなに悪いことをしている意識がなかったりすること、子どもがいじめられたらどのような言葉をかけるべきか、などなど。

この作品でも、主人公の女性、Celiaが実は子供のころいじめっ子だったことが中盤になって周囲の知人の言葉から明らかになっていくのですが、Celiaは「えっ、わたしって、そんなにいじわるだったの…?」と思い悩み、弟に「ねえ、わたしっていじわるだった?」と聞く始末。いや、誰がみてもいじめだろう(それも悪質な)、って思うようなことを毎日執拗に失踪した同級生にしてたのですが、それを自覚するのはそのいじめられっ子が謎の失踪をしてから20年後。そんなに長い間自覚しないものかなあ。うーん。でも、自分がしたことよりもされたことのほうがよく覚えてるっていうからなあ。そうなのかも。

文章の書き方の理想は?という質問に対しては、物事の核心ずばりを直接的にそのまま書くのではなく、周りの登場人物に語らせるなどして、間接的にじわり、じわりとあぶりだしていく感じを目指している、と。『The False Friend』でも、同級生失踪事件の事実はあまり語られず、Celiaの話し相手である各登場人物が語る「20年前の記憶」が何パターンも提示され、それらを手がかりに読者が真相を想像する、という仕組みになっています。『藪の中』みたい。

あとは、「『蝿の王 』に影響されてません?」という質問も。答えは「ものすごく!子供のころ1回だけしか読んだことないけど、確実に作品に影響を与えてると思います」。

『蝿の王』は、大学のころ語学で隣だった席の男の子がずっと読んでて、「おもしろい?」と聞いたら「うーん、あんまり」。授業に毎回持参してて、進捗がはかばかしくなさそうだったのでほんとにいまひとつなんだろうなと思って今まで読んでなかった。今度読んでみようかな。

『綴り字のシーズン』では、スポットライトが当たる勝者側ではなくて、「敗者側」の子どもとそれを取り巻く大人たちの関係を書きたかったとか。アメリカでは小さい子どもたちの綴り字コンテスト(Spelling Bee)が大人気で、今でもTVでよくやってるんだけど、ひとにぎりの勝者の背後には当然ながら敗者側の子どもがおり、しかもそれが大多数。彼女は6歳と3歳の女の子のママなんだけど、子どもが日本で言うところの早生まれで、体が小さかったり、みんなよりうごきが遅くてからかわれて帰ってくると、「世の中には読むのが苦手な人、走るのが普通より遅い人、いろんな人がいるんだから、少しくらい生まれるのが遅かったからといってなんてことはないのよ」と言い聞かせているそうです。

アメリカっていうと子どものネガティブな部分は見なかったことにして、「あなたはここが素晴らしいからここを伸ばすべきよ!」とポジティブな面にのみフォーカスして押しまくるのみの教育してるのかなというイメージがあったけど、こういう影の部分をそのまま認めることによってサポートしてあげる人もいるんだなあ、と思いました。

DCショートフィルムフェスティバル(その4):受賞作発表会

映画祭なので、最後は受賞作発表会。プログラムAとBのダブルフィーチャーで、計4時間、しっかり見てきました。場所はE Street Cinema。こちらはお昼の写真。

Img_0693

チケットは両プログラムとも早々に売り切れで、夜、残業して30分くらい遅れていったらすごい人でした。映画館の一番後ろの席に座ったのって、生まれて初めてかも。

心温まるドラマあり、コメディあり、MTVで流れているようなオリジナルソングのアニメクリップあり、バイオレンスものありと、テーマ、作風はさまざま。

なかでも気に入ったのはスペインの『Manual Practico del Amigo Imaginario』(The Imaginary Friend Practical Manual: 直訳:想像上の友達実践マニュアル)。スーパーマンによく似たスーパーヒーロー、キャプテン・キロトン。彼の正体は、小さい子どもがよく持っている「想像上の友達」です。

ふつう、子どもが大きくなると想像上の友達はいなくなってしまうのだけれど、キャプテン・キロトンが今でも友達なのは、27歳のフェルナンド。ビデオゲームやインターネットの広まりによって子どもたちの間での想像上の友達需要が下がり失業者が増える中(うさぎの気ぐるみを着た「ミスター・バニー」は職安で、子どもの紹介を断られてしまいます)、20年以上もフェルナンドと交流しているキャプテン・キロトンは同業者の希望の星。「想像上の友達会議」でも、「いかに想像上の友達として生き残るか」をテーマに円グラフやビデオを駆使した力強いプレゼンを行い、大人気です。

と、そんな順風満帆な彼でしたが、ある日フェルナンドのアパートにおさななじみの可愛い女の子が居候することに。。キャプテン・キロトン、危うし!というストーリーです。ディテールもかわいくて、とってもほのぼのします。タイトルからのリンクでなんと全部見られるので、よかったらぜひ

あとは、アラスカのひげ自慢コンテストのドキュメンタリー、『Enter the Beard』もおもしろかった。主役の人がヴェルディをテーマに(古いヨーロッパのお洋服着てた)出場し、ほかの出場者に「あなたにとって、ひげとは?」「なぜはやし始めたのか?」「女性うけは?」「飲み食いするときじゃまじゃないのか?」(→これには「ヘアクリップをつけるからOK」という名回答あり)などなどインタビューを通じていろんな人と知り合い、交流を深めていくというストーリー。結局、主役の人は賞は取れないんだけど、たくさんのお友達と思い出ができたぜ!イエーイ。的なノリで締められており、見終わった後の感じもさわやか

次は予選の審査員やってみたいな。先日のパーティでカメラマンやってた人が(ちなみに、魚眼レンズのことを"fish eye"というのをはじめて知った。そのまんま)審査員の経験ありと言ってたけど、曰く、「うーん、9割は駄作だね。もう見るのが大変。40本くらい見ないといけないから」と。予選をくぐりぬけられるのは全体の1割くらいだそうです。映画製作者が大変な情熱と労力とお金をかけて作っても、1割かあ。きびしい世界です。。でも、予選を通る前の映画たちもみてみたい

DCショートフィルムフェスティバル(その3):ぼりー♪パート2

ぼりー2日めはパーティアシスタント

一言で言うと、ウエイトレスのような仕事です。学生時代の唯一の心残りがウエイトレスをやったことがなかったことだったので、うれしかった。とはいっても、立食形式なので、軽食を運んだり、テーブルにサーブしたり、飲み物ほしいっていう人に持っていってあげたり、といった感じ。あとは、スクリュードライバーのドリンクサーバーに入れるオレンジ切ったり。

まだみなさんが会場に入る前の食べ物。スポンサーはWhole Foodsです。

001

カメラ持ち歩いてなかったのでケータイ写真で残念。

パーティ中はこんな。もりあがってますねー

003

途中、ちんどん屋さんみたいなノリでドラァグ・クイーン(女装した人)と仲間たちがやってきて、外でライブをやるよって宣伝してたけど、当然いけず。。

005

談笑するちんどん屋さん。って、こっちではなんて言うんだろう。

004

定員400名を想定していたのに、実際は500人以上来たそうです。つかれるはずだわー。

ここでも、映画監督やアクターのみなさんとお話しすることができました。「週末は映画やってるんだけど昼間の名刺はこれ」と、誰もが知ってる某国際機関の名刺をくれる人も。「インターンシップならすぐ入れてあげられるから連絡してね」って。インターンはしないけど。個人的なコネはこういうところで作られるんだろうなあ、きっと。あとは、映画撮ってる、っていう人に写真撮ってもらったり。

5時間くらい立ちっぱなし、動きっぱなしだったのでちょっとつかれて、1杯飲んだらふらふら。キッチンに行ったら「食べていいわよ」といわれたのでありがたくラップサンド、ディップ野菜、フルーツなどをいただく。さすがWhole Foods、おいしい。元気でた

真夜中も過ぎて、そろそろ閉店でーす。ということで、おわり~、の声が。ぞろぞろ退出されるみなさん。

012

そして誰もいなくなりました。

みなさん楽しそうでよかった。わたしも楽しかった

DCショートフィルムフェスティバル(その2):ぼりー♪

さて、今日はぼりー(volly: ボランティア)について。映画講義の師匠のお言葉通り、無償で働きたい映画好きはいっぱいいるのです。その策略にすっかりはまり。2日間お手伝いしました。ちゃんと事前研修を受けます。映画祭は細かいところまで素晴らしくよくオーガナイズされていて、運営側のレベルの高さを実感しました。映画は主力産業だもんね、アメリカ。ノウハウの蓄積がすごそうです。

1日目は、E Street Cinemaのボックスオフィスでの映画祭関係者のチェックイン担当。映画祭オーガナイザーのJon Gann氏がいろいろ手順を教えてくれます。ちゃんとマニュアルが用意されてました。ノベルティ(ウォッカグラス!)や映画祭パンフレット、近くのレストランのミールクーポン、メトロカード(映画祭の会場が2箇所だから)が入った緑のエコバッグを渡して、ぴったりなTシャツサイズを選び、手渡します。が、お客様の名前順にTシャツが並んでいるはずが完全にぐちゃぐちゃになっており、Jon氏軽くパニック。ぼりーのわれわれが床にTシャツをばーっと広げて全部アルファベット順に並べ替えました。なんかこういう作業ひさしぶり!

カウンターはこんな感じ。

Img_0684

ムービーのちらしもいっぱい。

Img_0688

ちなみに黄色地にシルエットのポストカードがウディアレン新作『You Will Meet a Tall Dark Stranger』(9月22日米国公開)、右端のおばけねこみたいなのが大林宣彦の30年前のカルトホラー、『ハウス』。これ、なぜか午前0時のレイトショーで、2回のみの上映です。キッチュですごい面白そう!見たい…けど出張中かも。30年前の作品なのに、昨年から北米巡回してるらしいです。

さて、チェックイン担当は、法律事務所につとめながらリーガルものも書いているという黒人女性(おそらく50代)ジョアンと、ひまそうなお父ちゃん、という風情の黒人男性ネヴィルと、ひまそうなガイジン(=私)。

ジョアン、単なる気のいいおばちゃんかと思ってたら、今年の映画祭の予選審査員もやっていて、Kelley Baker氏の著作も全部読み、彼の短編DVDも数多く所有しているというかなりコアな映画ファン。ひとなつっこい笑顔でよく働きます。「中学生の姪がいてね、あなたを見てるとあの子を思い出すわー」。って、ぜんぜん年齢層かぶってませんけど…。

一方、ネヴィル氏はひまそうに、「ポップコーンはいつでもウェルカムだよ」といいながら、スタッフの人からポップコーンを袋ごともらい、ぽりぽり。カナダの英語圏出身の映画監督がチェックインしたときも、働いているわれわれを尻目に「英語圏だったら行ってみたいよな、カナダ。モントリオールはフランス語で、だめだね。パリじゃないんだからさ」と、どうでもいいトークを繰り広げ、まったく手を動かさない。なんかトホホな人だわ、と思ってたら、電話が。映画祭に対する問い合わせ。と、ネヴィル氏、さっと受話器に手をかけ「How may I help you?」って、あーた回答方法知らないでしょう、と思ってたら、スタッフの人に聞きながらちゃんと回答してた。人は見かけによらない。

おもしろいなこの人、と思ってると、ネヴィル氏、Jon氏に連れられて力仕事系セクションのヘルプに行っちゃった。さようなら。。しかし後日、こんな写真真を発見。

しっかりお楽しみの模様。

チェックインでは、いろんな国の(北米が多いけど)監督さん、俳優さん、女優さんたちとお話できて楽しかった!自分の映画のちらしをカウンターに置きたいといって持ってくる人も多く、ちらしを見せながら「これが僕なんだよ」と得意げに話す若者もいたり。監督の友達ではなく、ちゃんとオーディション受けて参加したそう。あとは、ひとりひとりにTシャツを選ぶのも楽しかった。ジョアンは、もらう側の人がMでいいといってるのに「あなたはLよ!洗ったら縮むから。ね!」を連発しお母ちゃんぶりを発揮。

たった数時間でしたが、途中休憩でマックに行ったり(ジョアンがチキンナゲットを知らなくてびっくり)、お客さんに手際をほめられたり、スタバで女優さん(スペイン系かと思ったらママが南部出身の白人、パパがパキスタン人だそうです。)に声をかけられてお話したり、楽しかった。

こちらが映画のパンフレット。

Img_0639 

チャイナタウンの「Pitango Gelato」のジェラートと一緒に。おいしいよ

ぼりー♪パート2へつづく。

DCショートフィルムフェスティバル(その1):映画講義☆

9月の初旬~中旬に行われたDCショートフィルムフェスティバル(DC Shorts Film Festival)。12カ国から97のショートフィルムが上映されました。映画好きのわたくしとしては、自己を完全投入してきました!ボックスオフィスでのチケット販売やパーティアシスタント、そのための研修参加、映画研修参加、などなど。映画もいっぱい見ました

えーと、あまりに濃かったので、何回かに分けて書きたいと思います。

まずは、映画講義参加れぽ。これは、特に映画祭を手伝った人向けというわけではなくて、一般公開されてます。講師は、怒れる映画製作者(Angry Filmmaker)として知られる、インディペンデント系映画監督、Kelley Baker氏。この方が映画祭にチェックインする際、わたしがアテンドして、ノベルティTシャツのサイズも選んでさしあげたんですよー。って、ミーハー根性丸出し。

基本的には映画製作者向けのイベントで、朝10時からお昼をはさんで15時までのロングセッションでしたが、すっごく楽しかった!内容は、インディペンデント系映画を撮影するにあたっての心得、資金調達、マーケティング、などなど。映画は見るのは大好きだけど作る側のことってほとんど知らなかったから、新鮮でした。

師匠曰く、映画政策にあたり優先すべき順位は:

①スクリプト(シナリオ)

②アクター(俳優・女優)

→「「友達はアクターではない!友達としてはおもしろいかもしれないけど…」たしかに。

③オーディオ

④カメラ

→カメラに大金をつぎ込むべきではない。観客は、素人ビデオのような影像には耐えられるが(『ブレアウィッチ・プロジェクト』をみよ!)素人のような音声には耐えられない。技術の進化は早いので最新のカメラに投資してもすぐにすたれる。いいカメラを持っている人と知り合いになり、その人から借りることを考えるべき。

なるほどー。

そして、その他のTips:

①音楽の利用には注意。

→膨大な著作権利用料がかかる。とある映画で、ロビン・ウィリアムズがアドリブで曲をくちずさんだところ、利用料が4万ドル(350万円くらい)かかった。ハリウッドの大作ならまだしも、インディ映画製作者にとっては法外な値段である。いい曲は友達に作曲・演奏してもらうのもよい。楽曲の利用にあたり非独占契約を結べば友達に迷惑はかからないし、曲を映画で流せばプロモーション効果もあり、一石二鳥。

②SNSを活用せよ。

→ファンベースを作るのに非常に有効。また、映画製作を(無償で!)助けてくれる友達を見つけることもできる。固定ファンを作るためにも、定期的に情報発信すること。

③資金調達の工夫

→映画好きの友達に協力してもらう。自分は撮影場所にお金を払ったことがない。また、映画制作費4万ドル(350万円)で、第二次世界大戦の映画を撮った人がいる。軍服だけは自前調達だったようだが、あとはほぼ自分の出資+友達の協力でまかなった。また、インディ映画向け資金調達サイトを利用するのも一案。(indiegogo.com, kickstarter.comなど)

そして、講義後はもちろん師匠の本、買いましたですよ。

◆『The Angry Filmmaker Survival Guide』 Kelley Baker, 2009

サインもらっちゃった…

会場はE Street Cinema(DC唯一?のインディ系映画館)では、昨年DCフィルムフェスティバルの予選ジャッジ(審査員)をやったという気のいいおばちゃんや、インディ映画に出ているという女優さんなどと知り合えて楽しかった。

ここにきて映画製作に目覚めたらどうしよう。なーんてね。

つづく。

『マチェーテ』(2010年、アメリカ)

最近映画ブログになりつつありますが、こんにちは。

9月3日、晴れて公開となった『マチェーテ』(『Machete』)。みにいってきました!

ロバート・ロドリゲスがクエンティン・タランティーノとの共作『グラインドハウス』中で見せた「ニセ映画予告編」の本編です。映画全体がネタみたいなもの。

作風は『グラインドハウス』同様、70年代のB級アクション映画みたいなノリです。わざと映像をざらつかせたチープな演出が場末感を盛り上げていてかっこいい!70年代映画ファンにはたまりません。『プラネットテラー』の片脚マシンガン美女役をやったローズ・マッゴーワンも出演、みたいな情報もありましたが、ロドリゲスと破局したためか?出てなかったですね。残念。

この映画、絢爛豪華なキャストで話題です。主役のメキシコ人殺し屋「マチェーテ(「なた」の意味)」のダニー・トレホ(ロドリゲスの親戚らしい)は知らなかったのですが、ロバート・デニーロにジェシカ・アルバ、リンジー・ローハン、日本人には馴染み深いスティーブン・セガールですよ!ミシェル・ロドリゲスもかっこよかった。

銃よりナタを振り回すマチェーテをはじめとするコワモテガイズ&セクシー美女満載な中、唯一、浮きまくってたのがジェシカ・アルバのベビーフェイス。かわいくて好きな女優さんなのですが、作風に合わない気がして。でも彼女、監督のお気に入りなんだよね。『シンシティ』にも出てたし。

あ、でも、マチェーテとジェシカ・アルバのやり取りがほほえましかった部分もあったかな。ジェシカが緊急時に「Text(=SMS)くらいしてよ!」というと、メキシコ不法入国者らしく、間違った英語で「マチェーテ、textしない。(Machete don't text.)」とか、ジェシカがやたらとマチェーテになついてるとことか。父と娘を超えておじいいちゃんと孫?みたいな感じになってますが。。このミスマッチが却っていいのかも。

70年代風設定としながら、サイドテーマはかなり現代的ですね。特にテキサスでホットな話題のメキシコからの不法入国者を扱ってますし。。デニーロが反・不法入国者の上院議員をとぼけた感じで演じてます。彼の演説集会では「英語しゃべれ!(スペイン語でなく)」みたいなプラカード持った人がいっぱい応援に駆けつけてた。

とにかく血しぶきがすごいので、バイオレンスものが苦手な方はご注意を・・・。人が150人くらい殺されます。冗談風にはできていますが、かなりスプラッタです。わたしはほとんど殺人の瞬間は見ないようにしてましたが、そうすると、作品の20%くらいは映像みてないことになるかも

最後は、「えー、そりゃないだろ」的なツッコミを入れたくなる落ちですが、全体がネタだし、笑えます。

先週登場で、ボックスオフィス売上1位はジョージ・クルーニーの『The American』に譲ってしまったものの、堂々の2位でした。何も考えずに見てスカッとする映画です。『デスペラード』、『フロム・ダスク・ティル・ドーン』や『プラネットテラー』が好きな方はぜひぜひ☆

サウンド系映画2本

みなさまおはようございます☆

毎日ブログを更新しようと思いつつ、帰宅してごはんを食べると・・・

寝てしまいますZzz

今もって育ち盛り。

さて、『サウンド・オブ・ミュージック』をきっかけに、というわけではないのですが続けて音楽関係の映画を見ました。

◆『Touch the Sound』(2004年、ドイツ)

重度の聴覚障害を持つパーカッショニスト、Evelyn Glennieのドキュメンタリーです。たまたま、こっちに来てからケネディ・センターで彼女のコンサートに行きました。クラシック&ロック&プログレな感じでかっこよかった!

えーと、場所はDC市内のゲーテ・インスティテュートです。やたらこぎれい。こんな概観です。

001

映画上映だけでなくて、絵画や写真、建築なんかの展覧会もやってます。

中はミニシアターそのもの。渋谷みたい。

002

彼女の聴覚は小さいころに徐々に失われていったため(はじめからまったく聞こえなかったわけではない)、小さいころ話し方を身に着けているのでしょう、まったくもって普通にしゃべっていました。「音は耳だけで感じるものではなくて体全体でキャッチするものだ」というのは納得。聴覚障害を持つ少女へのレッスンで、片手は大きなドラム本体、片手にドラムスティックを持たせてドラムを叩かせ、「ほら、聞こえるでしょう?」と語りかけるところがすごく印象的でした。女の子、うれしそうだった。

北京の天壇公園の回音壁を思い出してしまったよ。あれって、小さい声で一方の壁にささやきかけると、遠く離れた180度反対側でもちゃんと聞こえるんだよね。音はモノ沿いに、びびびと振動しながら伝わっているのだなーということを実感できる。

あとは、日本の伝統的な太鼓隊のみなさんとのセッションもよかった。音の氾濫を強調しての名古屋、東京の紹介も面白かった。パチンコの音、呼び込みの音、駅のアナウンス。。ワシントンDCも忙しい町だけど、日本の都市部より入ってくる音は少ないかな。

映画の後、フロントでドイツ風うちわと缶バッジをもらいました。(「Ja!」と「Liebe」)

Img_0657

◆『Sounds and Silence』(2009年、ドイツ)

こちらは、またまたナショナル・ギャラリー・オブ・アートにて。

アルヴォ・ペルト(作曲)、ディノ・サルーシ(バンドネオン)、Jan Garbarek(サックス)、Kim Kashkashian(ヴィオラ)らをフィーチャーした音楽ドキュメンタリーです。

動くアルヴォ・ペルトをはじめてみたよ。感動!宗教曲っぽい自作の曲の演奏に立ち会うペルト氏、指揮者がいるのに横で指示出し始めちゃって、最後には近くの人つかまえてペアになって踊り始めちゃうところが面白かった。それにしても、指揮者と作曲者、両方から指示出されたら演奏者どっち見ていいかわからなくて困るだろうな~。

ディノ・サルーシもよかったな。数年間ピアソラにものすごく凝っていたので、その時を思い出した。アルゼンチン行かなきゃ。

そうそう、来訪6回めにして最後の砦、マチス部屋が開いてるタイミングに合い、やっと東館見終わりました…。って、企画展があるから随時入れ替わるんですけどね。。

お楽しみのマチス部屋。「光を当てると絵が悪くなるから」という理由で開放時間を限定している割に、写真撮影はオーケー。誤ってフラッシュたかれたらどうするんだ。とかいう心配はあんまりしてないんですかね。。おおらかです。

Img_0648r

カメラがちゃんと左下の顔の絵を「顔認識」してたのがウケた。

ついでにムンク展のポスターも。この絵、気に入ったのにポストカードなかった。

Img_0647r

Netflixで観た映画の感想も書きたいのですが…また今度。