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リアルB級ナイト

お気に入りの本屋さんで新刊の著者トークイベントに参加してサインをもらい、うきうきしてその本を読もうと思って併設のカフェに降りていくと、衝撃的に前衛的(というか平たく言うとへたくそ)なギターとバスの音が。驚愕して音の先を見ると、必死の形相で演奏する中年のおじさんとおばさんが。なにこれ。

まわりを見ると、いつもと様子が違っていて、ギターとかバイオリン抱えた人がいっぱい。隣の人に聞くと、どうやら毎週このイベントをやっているみたい。

はじめはおしゃべりしてる人もいたけど、司会者に「パフォーマーにリスペクトを」とたしなめられてる。そのくせ司会者、そのあと手元の紙に星とか月とかのらくがきを延々してた。勝手である。しかし、この状況では、本が読めない・・・。明らかに本を読みにきたインド系の美少女も困惑顔。あきらめて鑑賞することに。インド系女子は途中で帰った。

2番手は、近くの音楽学校でギターを教えているという女性の先生と、生徒のブライアン君。たぶん高校生。そして、これまたしょーげきてきにへたくそ。習い始めて10日くらいなのではないか。果敢にも『Over me』を先生とデュオで披露する。が、弾けてない。つっかえつっかえ弾き、観客に旋律歌われてる…。ブライアン君、終わって席に戻るとママらしき人に「よくやったわね」と言われ、笑顔でガッツポーズ。え、ガッツポーズなの…?わたしはこういうシチュエーションにものすごく弱いので、もう笑いをこらえるのに必死。

続いて、隣のユダヤ風ちょびひげ男性が突如立ち上がって舞台へ。いきなり自作ポエムを披露。ポエムな上に早口で小さい声なのでよくわかんなかったけど、「何万光年」とか「生と死がどうこう」とか言ってる。目がいっている。パフォーマンス終了後、期待のこもった目で「どうだった?」といわれたので、「と。。とってもアメージングだったわ」と言っておいた。うそはついてない。彼の存在がアメージング。

あとは、おじいちゃんのモノローグつき絶叫ギターとか(途中で亡くなるのではないかと思った)、やたらと自作CD(自作ソング『Karate Love』を含む。どこかどうKarateだったのかは不明)を売り込むカップルとか、もう突っ込みどころ満載のラインナップで見事にわたしのツボにはまり、飽きることがありませんでした。

明日、お友達とB級映画を見る会をやろう、という話になっているのだけど、ここまでリアルでB級映画的な展開を見ることができるとは思ってなかった。うーん、アメリカおもしろい。また来よっと

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コメント

へー、どこの本屋さんだろ?
こんな面白いところあるんだ。

ウケる!! アメリカ奥が深いですよね。   
こうやって誰にでも表現活動の場が用意されている環境だからこそ、いわゆるトップアーティストたちのレベルが飛び抜けて高いというのもあるでしょうね、アメリカ。日常的に根本的にエンターテイメント提供者をappreciateする文化/習慣もあって。特に音楽で感じるんですが。パーティ文化に日々感心してます。

>Tomoくん

メールします
だってひみつにしたいんだもーん。

>そらねさん

そうそう、日本だと「上手じゃないと人前で披露しちゃいけない」ような暗黙のプレッシャーがありますよね。でもこちらはそれぞれがそれぞれのレベルで自由に表現する場が与えられている。おっしゃるとおり、それが飛びぬけた人が出てくる土壌になってるのかも。

コーヒーハウスなのでお酒入らずにみんなあそこまでやってるのがまた(笑)

そらねさんはぜったい好きだと思います!
今度お時間合いましたら一緒いきましょー

>ここまでリアルでB級映画的な展開を見ることができるとは
不思議な空間ですね・・・。
なんだか十分に想像できました。
高校生ギターとかポエム、おじいちゃん絶叫ギター、どれも見たい・・・。
ってか、「あらびき団」的なノリですな。

>helloくん

あ~、そうだね、あらびき団的かも。

しかも、本人たち別にお笑い目指してるわけではないっていう…。

不思議空間、はまりそうです。

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